ちー坊のアジア旅のメモ帳

アジアをあちこち放浪した旅日記

旅とビールとB級グルメ 台湾南部行ったり来たり その1・台南

ビールが好きだ!

もちろん他のアルコールも大好きだが、アジア旅では土地ごとのビールを味わうのが目的のひとつになる。

個人的にはアジア3大ビールと考えるビールがある。

1つ目はラオスのビアラオ。

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 かつてはラオス国内でシェア90%ともいわれていた。

 最近では日本でもタイ料理店タイ・フェスティバルで飲めるようになったが、すっきりした味わいで、ビアラオ目当てにラオスを旅する人は多い。

 ラオスには3度行ったが、現地で会った日本人旅行者の9割は「ビアラオを飲むのを楽しみにラオスに来た」と話していた。

 

2つ目はミャンマービール。

ミャンマーに行ったのはもう随分前になる。まだアウンサンスーチーさんが自宅軟禁されていた当時で、ヤンゴンダウンタウンでビアホールで飲んだ。薄暗いホールで飲んだ生ビールが美味かったなぁ。こちらも民主化以降、日本にも輸入されていて、通販サイトにも掲載されるようになった。

2019年10月現在、日本のパスポートならビザ不要になっているので、また行きたいなぁと思っている。バガンの土埃の道を自転車で走り回ったのが懐かしい。

 

そしてもう1つが台湾のオンリー18デイズ。

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 賞味期限が18日というビールで、ビンも缶も「生」!と主張している。

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 賞味期限18日ということで、台湾から輸出できない。つまり台湾に行かないと飲むことができない、幻のビールなのだ。

台湾ビールには何種類かあって、2年前に台南に行ったときに上の写真に写っている「金牌」や「クラシック」と飲み比べたが、これがもう、別物!という味の違い。

久しぶりに「18」を飲みたくなって台湾行きを決意。さっそくどの街に行くか検討し始めた。

 

台湾は過去3度訪問している。

1度目はミャンマー行きの途中立ち寄った台北。この時は初台湾だったのと、目的はミャンマーだったので、台北に2泊して、まる1日かけて市内観光した。

2度目は台北の空港からバスで台南に直行し、日月潭や中部の田舎町を歩いた。

3度目が2017年の台南。この時も桃園空港からバスで台南に直行し、台南ならではの食事を堪能した。

今度はどこへ行こうか…

 

僕は、首都にあんまり魅力を感じない。ショッピングはしないし高級レストランに行く気もない。人混みも遠慮したい。そもそも首都がその国を代表するとは思っていない。

バンコクは便利な街だが、タイの文化や人柄に触れるならスコータイやチェンマイ、アンコール帝国の香りが残るナコーンラチャシーマー近郊の方が良い。

ラオスビエンチャンには見所が少ないし、どうせならバンビエンでのんびりするか、パクセーに陸路国境越えした方が思い出に残ると思う。

という訳で、台北はリストから消える。

 残るは花蓮をベースに太魯閣に行くか、台北・台中・台南に行ったから次は台東か…

 台湾は日本と同じく度々地震に見舞われる。毎年のように大きな地震にあって、太魯閣では落石事故が起きたりしている。2年前もそれで花蓮を諦めて行き先を台南にした。

地震の怖さを知っているから、東日本大震災のとき真っ先に手を差し伸べてくれたのが台湾の人たちだった。僕は震災の当事者ではないけれど、台湾の方々に感謝します。

 

ところで、若くもなくなったのに3年ほど前からシュノーケリングが趣味に加わった。もともとカナヅチなので、海には興味がなかったのだが、伊豆の下田でカヤックシュノーケリング体験に参加したのがきっかけで、ライフジャケットを着ければ水に浮けることを実感した。ゴーグルとシュノーケルを着ければ水の中でも呼吸できることに、今更ながら驚いた。水に浮いている自分が新しい発見だった。

2018年はタイのシーチャン島に、ビーチ目的で行ってきた。この年になって旅の目的の選択肢が増えたのだ。これまではビール飲みながら文庫本読んで、昼寝するのが旅の目的のすべてだったのに。

そこで改めて台湾の情報を調べると、最南端の墾丁(ケンティン)という街が台湾で一番人気のビーチだと知る。さらに高雄から日帰り圏内の小琉球という島では、ウミガメ遭遇率100%という評判も目に入ってきた。これは魅力。

うーむ、高雄は台湾第二の大都市。大きな街に興味のない僕としては2年前の台南旅の際も、近いのに全く足を延ばす気が起きなかったところだ。2年前は高雄と逆方向の嘉義には電車移動して北回帰線を見に行ったりしたのに。

しかし高雄には空港があり日本からの直行便もある。高雄を起点とすれば、北に台南、西に小琉球、南に墾丁。台南で美味いもの巡り、小琉球でウミガメ、墾丁のビーチでビール三昧。段々と旅の輪郭が見えてきた。旅は計画を立てるところから、もう始まっている。楽しくなってきた。

 

航空券を探してみると、10月に入ると値段が上がるようだ。9月中は台風の心配があるが、だからこその価格設定なのだろうか。

迷ったが9月20日から30日の日程で航空券を抑えた。次は旅のスケジューリングだ。

成田ー高雄のLCCタイガーエアを初めて使うことにした。

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11時50分成田空港発、15時ちょうどに高雄空港着予定。

 空港からの行き先は4択。台南か小琉球か墾丁か高雄泊か。高雄泊はまず却下。高雄へ行くのは手段であって旅の目的地ではない。

台南へは台湾鉄道の特急で早ければ40分。小琉球へはバスで1時間の港からフェリーで30分。ただし調べてみると夕方5時台が最終便らしい。飛行機の遅延やバスの渋滞を考えると最終便に乗れない危険性もないことはない。墾丁へは空港から直行バスがあるらしい。所要は2時間半程度。

ここでプライオリティを考える。台南でB級グルメか、墾丁でビーチを見るか。当然食い気が優先。空港で入国審査やら両替やら悠遊カードのチャージやらと、色々やっても夕方には台南駅に着けるはず。2年前に行っていて土地勘があるから安心感もある。とっとと宿に荷物を置いて夕食に行けるし、コンビニの場所も覚えているから旅の目的の「18」が早速飲めるぞー。

という訳で滞在先は①台南、②小琉球、③墾丁と決めた。墾丁を最後にしたのは、小琉球から帰りのフェリーが天候不良で欠航になったり、こちらの事情(体調とか出航に間に合わないとか)で乗り遅れた場合、リカバリーが効くように。墾丁なら陸路だから最悪、タクシーで空港直行という手も残る。

 さぁ、4度目の台湾旅。楽しむぞーっ。

 

ここから旅日記。

 

2019年9月20日(金) 旅1日目

成田発が11時50分とはいえ、2時間前くらいには空港にいたい。LCCだから乗り遅れは絶対できない。旅の始まりからつまずきたくはない。

東京駅で朝食を摂ってから成田に向かうことにして、何が食べられるか探してみた。ら、タイご飯のお店が朝7時に開くというので行ってみる。

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 パクチー散らしたお粥。タイでもラオスでも朝ご飯にお粥をよく食べにいったなぁ。

 今度の旅は台湾なのに、タイご飯で気分を盛り上げる。モーニング料金で500円でした。

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 今回はシュノーケリングが目的なので、ライフジャケットやフィン、ゴーグルなど一式を持参している。タイガーエアは機内持ち込み手荷物は2個まで。重量制限は合計10kgなので、オーバーしないようにパッキングした。無事クリア。

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 定刻通り高雄空港到着。入国審査は指紋認証のみ。アライバルビザのスタンプだけ押してもらいスムーズに入国。両替して、MRTに向かう。

 高雄空港はこじんまりした、良く言えばコンパクトな空港で、ターミナルビルの隣にMRTの入り口がある。

窓口で悠遊カードにまず500元チャージ。これでMRTに乗れるしコンビニでビールも買える。ただしMRT車内は飲食禁止。結構高い罰金が課せられるので気を付けましょう。
高雄のMRTでは主要駅で日本語の車内アナウンスもあるので、安心感がある。中国語も北京語やたぶん台湾語、それに英語などで繰り返し駅名をアナウンスしていた。日本も見習わないといけませんね。

高雄中央駅で台湾鉄道に乗り換え、台南へ。指定券を買う余裕もなくホームに降り、来た電車に乗るつもりでいたら、ラッキーなことに特急の自強号に乗れた。悠遊カードで入っているので、台湾式にいうと「無座」。座席が空いていれば座って良いし、指定席の人が来たら代われば良い。高雄駅からは空席があったが、次の左営駅で高速鉄道台湾新幹線)からの乗り継ぎ客がどっと乗ってきて、台南駅まで立っていった。といっても特急だから1駅。小1時間のことなので、日本でJRに乗るのと変わらない。

駅から徒歩5分程度のホテルを予約していたのだが、予約サイトの料金と現地払いの料金が違っていてちょっと揉めた。1泊2000円台のつもりでいたら、4000円近い金額を言ってきた。部はどう見ても2000円程度のランクで、相手のいう金額のクオリティーではない。こっちは台湾語が分からんし、フロント係は英語が分からないらしく、話が通らない。同じホテルに泊まるらしい台湾人の女の子が通訳に入ってくれて、結局そのホテルはキャンセルした。

さて、どうしよう。時刻は6時過ぎになって、暗くなってきた。台南は北回帰線の南側にあるので、完全に熱帯。太陽は6時に登って6時に沈むと思って、ほぼ間違いない。

宿探しの時に駅前のホテルも候補にあげていたのを思い出して、台南駅まで戻って当たってみたら、これが大正解!3泊したいと言ったら、1泊目は580元、2日目は土曜料金で1,180元、3日目は480元で、合計2,240元。日本円で約8,000円、1泊当たり2,600円くらい。しかも最近リニューアルしたそうで、すごく清潔な部屋に通してくれた。

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駅前のロータリーに建っていて、外観は古びているが立地的に申し分なし。
名前はティエダオホテル(鉄道飯店)。

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入口の左手にセブンイレブン 併設。まっすぐ奥にフロント。

飲み物を調達するのは楽なんだが、ここのセブンイレブンには肝心のオンリー18が置かれてない。というより、今回の旅ではセブンイレブンでオンリー18を見かけなかった。ファミリーマートでは見つけたので、もっぱらビールはそちらにお世話になった。

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フロントの左奥に客室エリアへのドアがあって、カードキーで開錠する。

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 駅前ロータリーの反対側からの風景がこちら。中央の木々の向こうにホテルの赤い看板が見える。この写真の右手が台南駅。観光地の安平へはホテルの目の前のバス停から2番のバスで行けるし、各夜市へのバスもこのロータリーを発着する。

 

宿泊施設も決まったし、街に繰り出そう。

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 何はともあれ、赤崁楼(チーカンロウ)近くの石精臼牛肉湯へ。

さっぱりしたスープを飲んで、レアの牛肉をタレと刻み生姜につけて食べると、白ご飯がいけることいけること!牛肉湯110元、白飯10元。

さぁ、明日から本格的に台湾を満喫するぞー。(次回に続く)