ちー坊のアジア旅のメモ帳

アジアをあちこち放浪した旅日記

旅とビールとB級グルメ 台湾南部行ったり来たり その9・墾丁

2019年9月27日(金) 旅8日目・墾丁

高雄を起点に台南・小琉球・墾丁を旅した。

9月20日に高雄空港に到着。その足で、台湾鉄道で2年ぶりに台南へ。2日目は台南B級グルメを堪能。3日目は安平地区などを観光。4日目・5日目は小琉球に移動し今回の旅の目的、ウミガメと泳ぐことに成功。6日目は高雄を散策し、7日目にこの旅最後目的地、墾丁(ケンティン)に移動。早速ビーチを満喫。8日目は電動バイクをレンタルして墾丁観光の予定だったのだが…

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旅に出ると早起きになる。

歳のせいか自宅でも暗いうちに1度目が覚めるようになってきたのだが、以前から旅先では日の出前に目が覚めることが多かった。早い時間から目一杯楽しみたいのだ。

今日も6時過ぎに目が覚めた。泊まっているのがドミトリーなので、極力静かにベッドを出る。

宿から徒歩2分でビーチという最高の立地で、まだ無人のビーチを写真に納める。海と空の青さが南国らしい色をしていて、朝から気分が良い。

宿泊している墾丁の南湾ビーチは、大規模なホテルのない地元の人に人気の静かなところだ。逆に言えば観光客向けのお店は多くはない。特に朝ご飯を食べられるお店がほとんどない。午前中から開いている飲食店は見たところ1~2軒のみ。1ヵ所はミニホテル併設のカフェみたいな店だが、この日はまだ開店前だった。

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こちらの店が開いていたので入ってみた。泊まっている宿から徒歩1分、数軒しか離れていない。ちなみに入口にいた男性はテイクアウトの客だった。

メニューを見せてもらったら台湾ご飯だけでなくハンバーガーやセットメニューもあったのでモーニングセットを頼んだ。この旅初めての洋食になる。

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ミルクティー付きで120元(約420円)。量は多くないが美味しかった。他に選択肢がないこともあるが、翌々日も食べに行ったくらいだ。

8時くらいに宿に戻るとフロント係の女性が来ていた。夜間から早朝は基本的に無人になることが多く、宿泊客は玄関のカギを渡されている。今朝はドアを出て、カギを閉めてビーチを散歩した。

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今日はバイクで台湾最南端の観光をするつもりなので、フロントで電動バイクの手配を頼んだ。さっき朝食を食べた店の手前にもレンタルバイク屋があって、昨日料金表を見たが、電動バイクが24時間で800元、1時間だと100元だった。フロントで手配してもらう店は24時間のみの受付みたいだが600元。10時に持ってきてもらうようにお願いして一旦部屋に戻る。

4人部屋のドミトリーでは、同室になった日本人ご夫妻の旦那さんだけが起きていた。彼らは僕より1日早く墾丁に来ていて、3泊の予定。明日には台北に移動するそうだ。昨日は自転車で最南端まで行ったと話していたが、遠くて大変だったとか。やっぱりバイクにすれば良かったと言っていたので、フロントで電動バイクを手配できると教えてあげると、旦那さんもフロントに向かった。

ベッドでしばらく読書したが、他の2人は起きる様子はない。こちらも気配を消しているのも億劫になったので、9時頃にフロントに出てみた。ら!雨…

この旅初めての雨。しかもかなりしっかり降っている。バイク観光のつもりだったが、雨の中慣れない運転をするのも不安なので、フロント係にレンタルのキャンセルをお願いした。その場で電話してくれてキャンセルOKとのこと。良かった。

ちなみに同部屋の日本人の旦那さんはバイクレンタルを9時に予約していたためキャンセルが間に合わず、そのまま借りることにした。彼らは明日台北に移動なので、バイクを使うほど遠くまでの観光は今日しかチャンスがないのだった。

僕はというと、今日はゆっくりしなさいという神様のお告げ、バイクでの観光は明日にしようと思ったが、実は台湾元の持ち合わせが少なくなってきた。今後の出費、大口はバイクのレンタル料600元と高雄に帰るバス代、それに日本への土産代。2000元ほど手に入れば残りの日程を安心して過ごせる。

墾丁の両替事情だが、この南湾だけでなく墾丁の中心部にも銀行や両替所、ATMさえないと聞いている。手前の街、恒春で銀行に行かないと台湾元が手に入らない。何しろ今日は金曜日なのだ。銀行が開いている時間に恒春に行かないと、へたすると日曜日に高雄に戻れない。月曜の早朝に高雄空港から帰国しないといけないので、結構切羽詰まっている。

徒歩2分の南湾バス停から恒春に移動。バスターミナルの隣に第一銀行があったので当座の台湾元を手に入れ、気持ちに余裕が生まれた。

しとしと雨が降り続いているが、折角なのですこし恒春の街を歩いてみる。雨だと写真を撮る気にならないので、写真はなし。

しばらくうろついていたら、開いている食堂があってメニューが目に入った。牛肉湯と書いてある。台南でさんざん食べた料理だが、台南以外の街で食べられるとは思っていなかった。お昼には早い時間で他に客はいないが、ご主人に声を掛けて牛肉湯(90元)と白飯(10元)を注文。

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台南と違ってスープに葉っぱが浮いている。タレも市販のちょっと辛みのあるもので、何より刻み生姜ではなくおろし生姜だった、食べ慣れたのとは違う味わいで美味しく頂いたが、やっぱり台南の石精臼牛肉湯と比べてしまう。

もう少し雨宿りしようとも思ったが、このお店にはビールがないとのこと。仕方がないので、雨の中バスターミナルに向かうことにする。途中「海角七号君想う、国境の南」という台湾映画のロケ地になった「阿嘉的家」があった。台湾中から映画ファンが来る観光スポットらしいが、映画を見たことがないので入口の写真だけ撮ってバスターミナルに向かった。

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「的」のところが「の」になっているということは日本人の来訪も多いんだろうなぁ。

恒春から南湾バス停までは15分程度の一本道。バス停近くにある南湾唯一のセブンイレブンで悠遊カードにチャージしつつ、台湾ビール(金牌500㎖ 48元)を買って宿に戻る。このセブンイレブンには滞在した4日間とっても世話になりました。

「今日はゆっくりしなさい」というお告げに従って、宿でビールを飲みながら読書で時間をつぶす。同室の3人は外出中で、気楽に過ごせる。気がつくと3時になっていた。

フロントに行ってみると雨が上がっていた。青空も見える。この後は降る心配はなさそうだ。明るいうちに、今度は南に行ってみよう、とバス停へ。

南湾バス停前の横断歩道の信号がユニークだった。2つの歩行者用信号があるのだが、

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信号待ちの間に恋人同士になって

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手をつないで横断歩道を渡る。

もうひとつの信号待ちでは

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お腹に新しい命が。そして青信号になると、

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今度は3人で道を渡るという図柄。最初の信号待ちのバリエーションにはプロポーズする場面があったりして、台湾の歩行者用信号機は遊び心満載だった。

バスで15分ほど南下すると、小湾というビーチがある。墾丁の街の中心はその手前の夜市が広がるエリアだが、まだ明るい時間だったので夜店は開店準備中。ファミリーマートにオンリー18デイズの缶ビール(45元)を見つけて、迷わず買い込む。

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街を一往復し、結局小湾近くのタイ料理店に入ってご飯を食べることにした。このお店どちらかと言うとミャンマー系のお店だったらしく、店内にバガンの風景画が展示してあって嬉しくなった。

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頼んだのはエビのカオパット(120元)。長粒種米に火が通ってパラパラになっていて美味しかった。

南湾バス停までバスで15分の距離なので歩くと1時間程度なのだが、久しぶりにバガンの風景を思い出して気分が良かったのと、途中のファミリーマートで「18」が買えるのでビール片手に歩くことにした。日が傾いてきて段々暗くなってきたら、こんな写真が撮れた。

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何だか木のシルエットがイーグルスの「ホテルカリフォルニア」のジャケットみたいに見えて、今回の旅のお気に入りの1枚になった。

今日は、雨の中両替のために恒春に行ったのと、墾丁の街をぶらぶらしただけになったけど、朝と夕方きれいな風景が見られて、結果、良い1日だった。

墾丁にいられるのも明日と明後日午前中の実質1日半。明日は晴れるといいな。(その10に続く)